理事長所信

ごあいさつ

理事長 平野謙吾  日頃は、一般社団法人西尾青年会議所へのご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 幣所は昨年、創立60周年を迎えることが出来ました。地域の皆様や地域関係団体、そして先輩諸兄の皆様のお陰様に支えられ今日に至ることが出来ていることに、重ねて感謝を申し上げます。  2017年度は周年を終え新たなスタートを切るためスローガンを、「Design Future 〜西尾を誇りに想い自身が希望となるために〜」とさせていただきました。我々は20歳から40歳までの青年経済人で会員を構成しており、135名の会員で活動をしております。
 いつの時代も世を変えるのは、たった一人の行動からです。我々会員の特徴である「若さ」を可能性と捉え、自身に何が出来るのかを真剣に考え、住み暮らす西尾がより良くなるために考え行動をしてまいる所存です。具体的には、青少年育成、地域活性化や会員資質向上などに加え、人工知能などの技術革新分野がどのように生活環境に影響を及ぼすのか調査研究、若年層を含めた主権者リテラシーの向上、有事の際に実働可能な防災体制の確立など多岐に亘る分野へ運動展開していきます。

 未来志向のビジョンと、西尾を誇りに想う心、そして自身が成長し希望となれる頼られる存在となるために、1年間活動をしてまいります。2017年度も一年間よろしくお願い申し上げます。

一般社団法人西尾青年会議所
2017年度 第61代理事長 平野謙吾

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理事長所信

 

Design Future
〜西尾を誇りに想い自身が希望となるために〜

はじめに

 青年会議所にはどんな存在価値があるのだろうか。
 我々日本は、世界に類を見ない急激な高度経済成長を経て成熟期となり国難といえる震災を経てパラダイムシフトが起こり、現在を歩んでいる。目まぐるしく日々が流れていくにあたって目の前の出来事に対し、ただ傍観者になるのか、それとも責任感をもって向き合うのか。前者後者の違いは小さいがそれが積み重なったとき個々人としての価値観や思慮の深さには乖離が生じる。
 人間の一生は誰しもが唯一無二である。幼少期から青年期を経て将来を進むにあたり、青年期での新たな価値観との出会いは人生の豊かさや礎を築くものであり、地域において多角的に活動している青年会議所との出会いは人の生き方さえも変えてしまう力をもっている。大切な自分の人生だから、戻りえない青年期を成長し合える仲間とともに、さあ、新たな一歩をともに踏み出そう。

地球の中の日本

 地球には200近くの国が存在し、近年でも国家は誕生している。その成り立ちは様々であり、各々の歴史を持ち合わせ現在に至っている。その中で我々の日本の成り立ちをどれだけの国民が認識しているだろうか。そして、どれだけの国民が正確な日本の領域を理解しているだろうか。グローバル社会を肌で感じられ多くの産業で企業の海外進出が行われ、また海外旅行も身近になり国際というものに誰しもが接する昨今、改めて地球の中の日本を、歴史観を含め見つめなおす必要があるのではないだろうか。
 日本は初代・神武天皇が即位された日をもって建国とされており、2017年においては建国2677年となる万世一系の国である。また領土においては、北方四島である択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島、そして竹島、尖閣諸島などを有しており、排他的経済水域を含めた領海の面積の広さは世界の6位である。しかし、そこには様々な諸問題を抱えており、近隣諸国との緊迫な関係が続き領海侵犯なども全く珍しくない事は知っておくべき事実である。一方で他国から賞賛され、ODAをはじめ多大なる国際貢献を続けている日本。改めて青年経済人である我々自身が学び直し、自国に誇りをもてるように変革していきたいと考える。

 
未来志向の視点

 日本はどの方向にすすんでいくのであろうか。ITテクノロジーの進展や人工知能の進化により半世紀前には夢であったことが現実社会で起ころうとしている。車は自動運転になり、地球の裏側とも簡単にテレビ電話が可能になり、医療においては不治の病がそうではなくなっている。反面、食事をしている友人が目の前にいるのに互いはスマートフォンを見て無会話、国家規模で考えればサイバー攻撃などの国家機密情報が瞬時に危機にさらされることもある。便利だからこそ不自由を余儀なくされているのも事実であり、全てにおいて歓迎できる要因だけではなく、副作用や計り知れない新たな不安要素を秘めている。しかし、世の中は日進月歩で進化をしており時流を肯定的に捉えるために、今必要なものは個々人の倫理観ではないだろうか。進化の流れを止めることは出来ず、崇高な倫理観を持ち合わせたうえで先進技術を取り入れていけば、さらに平和で豊かなまちになっていくと確信している。

 
親子の在り方

 誰しも幼少期の記憶が蘇り、現在の自分を形成していることに気付くことがあるだろう。
 幼いころに両親から連れて行ってもらった旅行や外食、些細なことであっても、遠い過去の記憶を鮮明に記憶していることがある。それは時として、良き面悪き面として作用するが、良き思い出の場合は幸せな気持ちを感じることができるであろう。記憶は曖昧だが、匂いや音楽によって記憶が蘇ることもあり、自分自身の経験として心の奥底に刻まれているのである。そんな家族との出来事が後の人生を豊かにすることに繋がると考える。
 また、誰しもこの世に生を授かるときには言葉を持ち合わせておらず、感情表現は泣くということのみであったはずだ。家庭や地域において子どもは様々な教えを請い成長をしていくが、その最小単位は家族であり、躾をはじめ人格形成の基礎をつくる場所である。子供は素直で、純粋無垢にありのままに受けとめる澄み切った心をもっているから、親子において分かり易く互いの気持ちを共有することは必要不可欠であると考える。家族の絆をより強固にすることにより、利己的な考えではなく先祖家族を大切にする互いを想いあって生きていく社会がつづいていくと考える。なぜなら、子は将来の日本を担っていく宝であるからだ。

 
地域を守るために

 決して忘れてはいけないあの日、2011年3月11日。その瞬間、皆は何をしていただろうか。テレビの向こう側では現実社会とは思えない光景があった。しかしそれは地球の裏側でも映画の世界でもない、紛れもなく日本の中で起こっている現実であった。防災は対岸の火事ではないことは認識できたが、月日の経過とともにどこか気の緩みはないだろうか。技術革新により予知機能の精度が上がり緊急地震速報にて事前に発信がされるようになっているが、本当に発災したとき、我々はどこにいてどう行動に移すことができるのだろうか。
 数百年に一度と言われるような地震や豪雨、暴風が毎年のように日本各地で起こっており、行政と地域の方々が連携を取り、また全国各地からの人的・物的援助が迅速に行われている。しかし、その反面体制の整備不足から必要なものが必要としている場所に届かずミスマッチが起きていることは否定できない。地域や企業、自身が発災のときにどう行動できるのか、どう連携できるのか。ボランティアセンター設置や、BCPなど多くの問題が山積する中、知識を増やすことも必要だが自身が被災者となっていることを前提に実働可能な体制を整えるのは必須であると考える。

 
総活躍社会

 我が国日本は超高齢社会の中で存続しており、近年人口減少時代に突入した。人口減少はGDPの減少や消費規模の縮小など、様々な悪影響を経済に及ぼすこととなる。多ければ即ち正しいとはならないが、GDPの減少は国力の減少であり、消費規模の縮小はマーケットの縮小であり、結果、企業の繁栄や地域の活力を奪っていくこととなる。その打開策として国は、多くの施策を講じている。
 これは青年会議所でも同じことではないだろうか。人口減少は我々責任世代でも同じであり、対象年齢層の減少、そして会員数の縮小となり得る。それをどう打破するかは、一人ひとりの成長にかかっている。個々人には個性があり、互いに良き部分を尊重し高めあう関係性ができれば大事を成し遂げることができる。そのためには多くの時間を共有し、互いを知り、その奥底でつながったときに会員メンバー137人が活躍し、大きなチカラを秘めた組織へと昇華できると確信する。

青年経済人

 企業経営とはどういうことなのであろうか。限られた経営資源の中で最適かつ最大限の効果を生み出すことへ注力し、社会へ付加価値を提供することで利益を上げる。しかし、実体経済は複雑に入り組んだ状況の中で多くの判断を強いられることになり、単純明快ではない。そのためただ事が起きてから対応する事象発生対応型ではなく、常に先見性を持ってリスクを回避する事前予測回避型という視点は必要である。「想定外」という言葉で終わらせてしまえば事は簡単だが、青年経済人としては資質にかけると感じる。多種多様な媒体が立場の違いや意図的に情報発信をしていることをふまえ、情報弱者であるということを認識して物事に対処していくべきであり、戦略的思考をもって自分自身を律していく必要があると考える。
 青年会議所の資源をヒト・モノ・カネに当てはめて考えたときに、モノが時間であるとすれば長短は不変であり、カネを貨幣とすれば自然と増えることはない。しかし、ヒトは多くの可能性を秘めており成長する度合いは計り知れない。青年会議所という組織は、運動や活動を通じて個々人の視野を広げ、視座を高めてくれるだけでなく、組織での役割や議事の進め方など多くの学びを得ることができる。この内容を改めて体系だって身に着けることは青年経済人として必要な素養を網羅しており、必要不可欠であると考える。

同志

 青年会議所は単年度で組織が変わる。その年々において運動構築を展開しているが、唯一創立から途絶えることなく行われている運動がある。それは拡大運動である。
 西尾青年会議所は創立60年を過ぎ、新たな時代をスタートし始めている。それは先輩諸兄が長きに亘る活動の中で築いてこられた信用と信頼のもとに成り立っている。それがあるからこそ様々な活動をすることができ、また新たな仲間たちを迎え入れることができる。
 当たり前のことが当然のごとくできるのは先輩諸兄から拡大を受け、自身も含めて入会させていただいたからである。より多くの価値を提供する機会を創出するためにも、そして一人でも多くの同志と活動をしていくためにも、この拡大運動を続けなければならない。

地域のつながりとは

 西尾市は2011年に市町村合併に伴い、新たな西尾市として歩みを始めた。産業や文化、特産物など多くの魅力溢れる地域資源が一つになり、西尾市はさらに魅力と可能性を秘めた地域となった。しかし、その反面公共施設の老朽化や重複化などによる資産問題や、車社会ゆえの公共交通機関の低利用による存続問題など問題は山積している。
 我々西尾青年会議所は設立以来60年間に亘り現西尾市である旧西尾市・幡豆郡三町を範囲として活動してきており、様々な業種の人材が豊富に在籍し多くの先輩諸兄がこの地域にいるネットワークを持つ団体である。そのネットワークを活かし、既存の事業に対して積極的に協力することでより良き効果を生み出すとともに、新たな取り組みを創造することによって、青年会議所と地域とのつながり、また広域的な地域のつながりを創出するべきだと考える。それを成しえることが出来るのは青年会議所であり、その期待が高まっていると感じる。

おもてなし

 日本は古来より相手に対する気遣いというものを大切にしてきた。世界から見ても日本のサービスレベルはどの場面においても最高水準ではないだろうか。サービスとは相手の希望を叶えることであると考えるが、先手を読み対応することで感動を生むレベルまで到達する。他を見送るときに頭を大きく下げ、姿形が見えなくなるまで見送る姿勢をよく見かける。それ自体をどういうという訳ではないが、そこに臨む姿勢に感動を覚えるのである。同じことを同じようにするのではなく、そこに心を遣う。小さな感動が人を動かし、大きなチカラとなると信じている。

地域主権

 昨年より選挙権が18歳に引き下げられた。実に70年ぶりの大きな制度改革である。しかしながら、民度は低く選挙においての投票率は低位を推移している。日本国は民主主義国家であり、我々主権者が票を投じることで国を作り上げているのである。よって、投票率が低ければ本来の民意を反映できているか疑問が生じ、また民意のレベルがそのまま政治のレベルになるのではないだろうか。
 2017年に我々の住み暮らす西尾市は首長選および市議会議員選挙を控えており、今後の姿勢を左右する重要な局面を迎えている。本来、選挙においては政策本位の選択をすべきであると考えるが、地方行政においては論点が不十分であり政策の論点整理、また現状の問題や今後の課題についての確認の場が欠如しているように感じている。政策本位、そして未来の西尾を選択するための議論を深めるにあたって、環境を整備することはもとより、その橋渡し役において青年会議所の存在は大きな意味をもっている。地域主権の本位を実現するために、そして政治への意識改革と真の政治選択を啓蒙することは我々の責務であると考える。

最後に

 人生はたったひとつの出会いが影響を与え、その後の道標となり大きな転換を与えることがある。
 私が出会った青年会議所は、私の世界観を変えた。地域における立ち位置や役割、地域に対しての個々人のあるべき姿など様々である。青年会議所に入会した経緯は違えど、この同じ時代に同志として活動できる奇跡を尊いものと考え、日々を大切にしていきたい。
 会員一人ひとりが自分自身の生きている意味である存在価値を見出し、この組織が地域に行政に必要とされるために私は全霊をもって駆け抜けることを決意する。

「青春とは心の若さである。信念と希望にあふれ、勇気にみちて、日に新たな活動を続けるかぎり、青春は永遠にその人のものである。」 松下幸之助

人間は歳をとり老いるが、青年会議所は時代が変わろうと青年であり続け無限の可能性を秘めている。
過去と現在と未来への時空のなかで、青年らしく希望を持って前へ進んでいこう。
2017年度 第61代理事長
平野謙吾